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就学前  ·  2018/06/19

知らない間に子供をダメにしているかもしれない親の言葉

 

親は子供を応援する一番身近な存在です。にもかかわらず、いつの間にか逆に子供をダメにする言葉をかけているとしたら・・・

 

今回は、どんな言葉が子供をダメにするかもしれないのかを知ってもらい、名実ともに子供を応援できる親になるお手伝いをしたいと思います。

 

親の言葉には大変な影響力がある

 

私が親から(特に父親)から算数苦手認定を受け、算数・数学ができないまま大人になったという話は前にしました。

 

父自身が文系出身だったので、その血を受け継ぐ私も当然文系だと思ったんですね。小5から高3まで、何度「文系」という言葉を耳にしたことか。年間10回でも8年で80回です。まあ、100回では足りないですね。そりゃあ文系に行きますよ。楽ですし。親の影響力を自ら実感する例でした。

 

そのノリで、「(科目名)が苦手だね」とか「勉強があまり得意じゃないね」程度ならどうでしょう。言っている親、結構いるんじゃないですか? ひどいのになると「バカじゃないの?」です。これ、私実際に聞いたことがあります!

 

そういうマイナスの言葉を聞かされて育った子供が、勉強が得意になるのは至難の業と言わざるを得ません。

 

言葉には人を動かす力がある

口にした言葉は必ずその通りになる、とまでは言いませんが、かなり近いところまで現実となります。傍目にはとても叶いそうにない大きな目標を設定したとしても、目標を唱え続け、着実な努力をし続ければ、少しずつその目標は近づいてきてやがて実現できます。

 

その逆もまた然りです。しかもプラスの言葉は継続的に続けていかない効かないのに対し、マイナスの言葉は一瞬の破壊力があります。本当に要注意です。

 

 

子供は親が好きなので、無批判に受け入れてしまうでしょう。そうなると、自己評価の低い子ができあがってしまいます。何とか防がないといけません。

どうしてマイナスメッセージを発してしまうのか

親が子供の成功を願わないことは通常あり得ません。それなのに、どうしてマイナスの言葉を発してしまうのでしょう。私の考える理由を3つ挙げます。

 

愛情ある叱責も負のメッセージになリ得る

1つ目は、子供に悔しさを覚えさせ、奮起をうながそうとしている場合です。例を挙げます。

  • 1年生からやり直す?
  • ついこの間教えたばっかりだけど?
  • こんな問題できないようでは志望校に合格できないぞ。

 

これらは前回の記事にも書いた愛情ある叱責というやつです。スポ根ものでおなじみですね。効果がある場合も多く、人を選ぶので扱いが難しい方法です。この子なら大丈夫と思っていても、案外打たれ弱い面を持っているかもしれず、あえてその方法を採るのは危険と言えます。できればやめた方が良いと思います。

 

厳しくしてはいけないという話ではなく、もっと前向きな言葉の方がいいのでは、という提案です。松岡修造みたいに熱い言葉がいいですね。

  (参考URL:http://earth-words.org/archives/2746 )

 

慰めが子供を堕落させる

2つ目は、子供を慰めようとして言ってしまう場合です。これも例を挙げます。

 

a.あんな問題わからなくても仕方ない

b.理科が苦手だね

c.おまえは文系型

 

aは典型的な慰めですが、素直にあんな問題はできなくても良い、そしてできるようになる必要はない、と思うかもしれません。bを言われた子供は、自分は理科ができないんだ、と額面通りに受け取ってしまう可能性が高いです。

 

cはまた私のことで恐縮ですが、親が私を「文系」と決めつけるのは、数学ができないことの慰めと、その裏を返せば文系科目はできるだろうという期待が込められていたと思います。

 

これにも大きな弊害があって、完全に「文系」と決めつけられた私は、算数ができなくても良いと受け取ったため、その後は算数・数学を目の前にするだけで拒否反応を出していました。

 

親の慰めが子供を、苦手を克服しようとせず楽な方に逃げさせてしまう。その免罪符を渡すようなものです。苦手なんてそもそもただの思い込み。努力すらしていないのに苦手とは片腹痛いですね。

 

 

対処法は下手な慰めをやめるしかないです。慰めるなら「次がある」のような前向きな言葉か、「お疲れ様、頑張ったね」というねぎらいの言葉が良いでしょう。それも努力が足りていると判断した時のみにすべきです。

 

もはや子供のためではなく親自身のため

3つ目は、親自身のショックを和らげるために言ってしまう場合で、2つ目の慰めと近いです。だからセリフも慰めの時とほとんど区別が付きません。「勉強があまり得意じゃないね。」くらいになると、子供に対する慰めにはなっておらず、親自身を慰めている方に針が振れていることがわかります。

 

「バカじゃないの」まで進行すると、もはや子供に対する慰めはゼロで、親が子供に八つ当たりしているだけ。自分の苛立ちを解消する目的のみの行為で酷すぎます。

 

 

このように、親が自分自身のために吐き出す言葉は、より質が悪く、自分勝手な問題発言だとわかるでしょう。

子供が何かできなかったり失敗することにより、親は意外と傷つくということが、自分が親になって初めてわかりました。しかし、最初から子供ができないと決めつけておけば、自身は傷つかなくて済むというわけです。予防線を張っているんですね。

 

この、子供を犠牲にして自分を守る行為は、防衛本能のようなものですから意識してやっていません。しかも結果の重大性にも気がついていない。そうやって知らない間に子供の将来の可能性をひとつつぶしてしまうのですから、こんな怖いことはありません。

 

対処法は、まずはこういうことが起こり得るということを知ることからです。最初から知っていれば、こういう不幸な事故を起こさずに済みます。これまでにそういうことを言ってしまった人、あるいはその心当たりがある人も、今後気をつけることで、これから先の被害をゼロにできます。とにかくまず知ること、知らなければ何もできません。

 

親の仕事は傷つくこと

そしてひとつ、しておくと良い心構えがあります。子供のことで傷つくことが親の仕事と割り切ることです。

 

私達も息子のことではたくさん傷ついてきました。大きなところでは中学受験での不合格やセンター試験の失敗。小さなところでは漢字検定の不合格、ピアノ発表会での失敗、算数オリンピック~数学オリンピックでの予選敗退などなど、いくつでも挙げられます。成功の陰に数々の失敗ありで、息子の失敗にめげず、傷ついても期待し続けたからこそ、今があると思います。

 

もちろん、息子には失敗はつきものだと言ってきました。成功するに決まっているものにぶつかっても、実力の伸びはしれています。ギリギリをせめてこそ得るものが大きいのです。だから失敗はよくしました。でも、全力を出しての失敗は責めませんでした。むしろチャレンジしたことを誉めたものです。だから息子はめげることなくやれた部分が大きいと思います。(息子もそれなりに傷ついたとは思います。)

  

そしてその裏で、私と妻は辛い気持ちをお互いに吐露したものです。そのおかげもあって、私達は息子に対しマイナスメッセージを出すことなく来られたのです。親の仕事を全うしたと思っています。

まとめ

否定的な言葉を言わないように気をつけている親は多いと思いますが、慰めたつもりがマイナスメッセージだった、ということがあり得ることを分かっていただけたかと思います。そういうことも知っていれば、正しく対処できます。そしてできることならば、親はどんどん傷ついてください。その分だけお子さんは立派になることでしょう。

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