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就学前  ·  2018/06/05

知的活動を尊重する

知的な生活を大事にする。これは我が家ではいわば家訓のように、一貫して提唱してきました。勉強しなければ畜生と変わらない、と。今回は知的な活動をどのように実現させてきたか、その活動を邪魔する考えをどのように排除してきたのかを書きます。

 

インデックス

1知的な活動はまず形から

2知的活動の価値を損なう考え方

 2−1 勉強ばかりではダメ

 2−2 勉強ができる人は何かを犠牲にしている

 2−3 勉強しなくても成功できる 

3理想と現実

知的な活動はまず形から

知的活動を行うには環境を整えることが大事です。我が家では図鑑を0才のときから買いそろえておきました。そして絵本と同じように見せました。そのおかげで、のりものと恐竜はかなり小さい頃から好きでした。動物や植物とは明らかに反応が違うんです。

 

好きなものだから、車や電車の種類はたくさん覚えていきました。町中を走っている車を見ては車種を言っていたものです。大きな駅に新幹線などの特急を見に行くこともよくありました。日本地図を見て、2才の時には県名を覚えていましたから、特急がどこに行くのかというのと、覚えた地名がリンクして、とても興味深く感じられたようです。おもちゃはやっぱりトミカやプラレールが好きでした。

 

恐竜博が当時は毎年のように開催されていたのでよく出かけました。おかげでずいぶん恐竜には詳しくなりました。息子は動物や昆虫には関心がなかったのに、恐竜だけは大好きでした。幼稚園のころ、将来なりたいものは新幹線の運転手か恐竜博士でした。そこで、勉強すれば好きなものになれるよ、と言ったものです。ちなみに、今息子に聞くと、恐竜は羽毛が生えていくにつれて魅力がなくなった、と言います。今の恐竜図鑑を見ると、確かに羽毛恐竜が増えましたね。

 

博物館にもよく行きました。特に科学博物館には、後に会員になるくらい好きになって通いました。そこにあった知的な空間を心地よいと感じられるようにしたかったのですが、思い通りになりました。東京に住んでいると、この点ではとても有利です。私の故郷高知では味わえない知的活動です。地方から大都市に遊びに来るなら、ぜひとも博物館に行ってみて欲しいです。でも現実には、東京ならまずディズニーランド、大阪ならまずUSJですよね。そして名古屋なら・・・レゴランドと、言われるくらいになるといいですね。

2.知的活動の価値を損なう考え方

2−1 勉強ばかりではダメ

「勉強ばかりではダメ」は一見正しく見えますが、その裏に真意が隠れていることがありますから注意しないといけません。

ここ数年来、クイズ番組が多く人気がありますが、クイズができる人は知識だけで、生きた知恵がないという意見をときどき耳にします。確かにそんな人もいるでしょう。しかし考えてみてください。知識の豊富な人と、知識の少ない人。どちらが生きた知恵を持っている可能性が高いですか。間違いなく前者です。

 

クイズと同じ感覚で、勉強だけできる人を頭でっかちと小バカにする風潮があるのは、たいへん気に入らないことです。勉強だけできる。そんなに悪いことですか。結構じゃないですか。勉強以外に本当に才能あるもの、自慢できるものがあればいいですけど、自分には何かあるはず、と思い込んで大人になり、気がつけば何もなかった、というよりはずっとマシです。

 

勉強は子供の仕事みたいなものです。やらない選択肢はあってはいけないんです。勉強をしないということは、将来も与えられた仕事をできないことと同じです。少なくとも我が家ではそう言ってきました。自分のやりたいことだけで食っていける人はごく少数派です。他人と関わり合って生きていかないといけません。そのためには他人から信用される必要があります。子供の頃から勉強という使命をまっとうするということは、取りも直さず信用できる人になるということです。勉強だけできる頭でっかちも、自分の仕事はしてきたという意味では大いに信用できます。

 

 

もっとも、勉強だけできることを推奨してはいません。趣味や特技などを持っている人は引き出しが多い分、人として奥行きがあります。奥行きの深い人間、すなわち教養ある人になることは、人としての大きな1つの目標です。それに近付いていくために、知的な活動を大事にしたいとずっと考えてきました。それなのに、勉強できることを軽く扱うことはすなわち、立派な教養ある人間になることの否定になるため見過ごせません。

2−2 勉強ができる人は何かを犠牲にしている

勉強できる人は何か大事なことを学ばないできた人、というイメージもなかなか根強くあります。

 

印象に残っているのはオウム真理教事件のときの教団内にいたエリート達です。東大医学部出身もいました。東大、京大、早慶と、豊富にそろってましたから、なぜエリートが、という感じで連日報道されました。

 

最近では元新潟県知事の米山隆一氏です。未成年相手に不祥事を起こし、知事を辞任しました。これまた東大医学部出身の医師でもあります。

 

そういう人達が犯罪を犯したり、不祥事を起こすと、エリート転落といって、その学歴に必要以上に焦点を当てることがよくあります。エリートの失敗に喜ぶ人が多いのは、人間の負の部分ではありますが理解できます。でも、彼らが勉強ばかりしていたせいで、世間知らずであると断定されるのは理屈に合いません。競争社会を生き残ってきたから、優しさが足りないなんていうのは、言いがかりのようなものです。

 

そういう人間的な部分の欠陥は、むしろ教養のない人間の方に多いはずです。たまたま非常識でモラルに欠けるエリートがいたからといって、偏った考えを喧伝するのは、明らかに間違っています。あんなことするんだったらいい大学を出る必要ない、までなら良いです。しかしそこから飛躍して偉くなった人は悪いことをする、となってしまうと困ります。政治家と言えば悪い人と思っている人って結構多いだろうことを考えると、ちょっと笑えません。

 

さらに、人間正直で悪いことをしないのが一番で、それさえ守れば勉強はできなくて良い、ということを言う人もいます。犯罪者になるくらいならばその方がいいでしょうけど、それってちょっと極端過ぎませんか。ごく普通に育てれば犯罪者になどなるはずがないんです。そんな究極に悪いことと比べると、勉強しなくて良いは釣り合いません。

 

正しく生きなさいという方針と勉強をしっかりしなさいという方針は矛盾しません。何かを犠牲にしないといけないなんてことは絶対にありません。

2−3 勉強しなくても成功できる

日本では(日本に限らないかも)学歴はないが成り上がって大成功した話が大好きです。それは素晴らしいですよ、そういう人は確かに。そしてその立志伝は聞いていて面白いです。でも、そんな人は実に特殊な人で、誰でも目指せるものではありません。天才は真似できないという話をしましたが、まさにその類の話です。学歴なき天才はカリスマ性が高かったり、とんでもないバイタリティの持ち主だったりしますが、それはどうやって身につけるんでしょう。もしも真似しようとすれば、ほとんどの人は失敗してしまう。夢はあるけれど、こんな危険な話はありません。目指すことの難しい人になれ、というのでは博打のような教育です。

 

そういうすごい人は目立ちますが、社会で成功を収めている人はやっぱり学歴があることが多いです。IT関連だって学歴がある人の方が普通です。特に本場アメリカではそうです。ビルゲイツ、マークザッカーバーグ、スティーブジョブズ、ITではないですがイーロンマスクなど、みんな大卒で、しかも超有名大学が多いです。ジョブズの大学はあまり有名ではありませんが、彼は天才過ぎてとても真似できない規格外の偉人なので参考にしなくて良いです。(それでも大学には入ってます。)

  

結局、英雄的大成功を収めたいと考えているならば、勉強をすることが一番可能性があります。生きた知恵を持つためにも、知的である方が有利、学歴は高い方が有利、という話です。少なくとも、知的に劣る方が成功しやすいということはありえません。必要以上に学歴なき天才を称えることは、知的活動の価値を下げてしまうことにつながりますから、これもまた危険です。

 

3理想と現実

 我が家では、上に挙げたような誤った考え方を退けて、知的な活動を尊重してきました。尊重してはきましたが、朝から晩まで知的活動に勤しんだということはありません。徹底できませんでした。

 

テレビは見ました。教育テレビも見せましたが、普通にバラエティも見ました。その中ではクイズ番組が多かったのが救いではあります。本当はテレビは断ちたい思いはあったのですが、私が俗っぽくてテレビっ子だったので、視聴習慣が断ち切れませんでした。息子はあまりテレビを見ませんから、次の世代ではより知的生活ができるでしょう。

 

ゲームについて、詳しいことは別の機会に譲りますが、結論から言うと、ゲームはずっとさせませんでした。私がファミコン世代でゲーム三昧だったことがあることからすると、やや進歩したと言えます。

 

 

通常、理想は高いところにあるのでしょう。そこを目指していくべきなのですが、聖人ではないのでできないところもあり、最終的に折り合うところがその家庭の適正だと思います。あまり無理しすぎたら破綻してしまいます。無理なくできるのが長続きのコツです。しかし、私はもう少しだけ無理すれば良かったと思います。ちょっと自分に甘すぎたみたいです。

tagPlaceholderカテゴリ: 2018年6月, 教育方針

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