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All ages  ·  2020/11/16

リラックスするための「回復の呼吸」

長時間続けて勉強するときには適度に休憩を入れて心身を回復させる必要が生じます。そこで今回は、疲れた頭と強ばった体をリラックスさせる技術についてご紹介したいと思います。

 

  1. 自律訓練法
  2. 筋弛緩法
  3. 長息呼吸法

自律訓練法

私が高校生のときに見つけたリラックス法に自立訓練法というものがあります。簡単に言えば、自己暗示をかけて心身をリラックス状態に導く方法です。1932年にドイツの精神科医シュルツ博士が開発しました。オカルト的なものではなく、今でも医療の現場で使われている現役のメソッドです。

 

 

私の蔵書の一冊ですが、昭和62年第1版第21刷とありますから、平成を飛び越えて軽く30年以上前です。にもかかわらず今も売られている本ですから、本物である証拠です。

 

 

いろんなウェブサイトでも詳しく書かれていますし、YouTubeでもいくつも動画があります。詳しく知りたい方にはそちらを参照していただくことにします。ぜひともマスターしていただきたいと思います。

 

ただし、自立訓練法は習得するまでにはそれなりの日数を要します。加えて、周囲に人のいるところではちょっとやりづらい面もあります。自己暗示なので内に向かって集中する必要があり、また本来目をつぶってやるので、邪魔が入らない環境の方が望ましいからです。その環境が用意できなければ、効果はどうしても低下します。ハッキリ言ってしまえば、一人になれる時間専用のリラックス法なのです。

 

 

そこで私が実践している、周囲に人がいるところでもできるリラックス法をご覧ください。

 

筋弛緩法

力みがあってはリラックスできませんから、身体の力を抜きます。そのためにはわざと力を入れ、力が入っている状態を知ることです。その状態がなくなれば力が抜けたということになります。

 

これは筋弛緩法といい、1930年台にアメリカの神経生理学者ジェイコブソン博士が考案しました。こちらも様々なウェブサイトで紹介されています。図解付きでわかりやすいものも多いので、そちらもご参照願います。筋弛緩法は自律訓練法に比べると自由度が高いようで、サイトによって結構違いがあるのも面白いところです。

 

当方では、周囲に人がいるという前提、具体的には授業中の教室や仕事中のオフィスを想定し、そこでできることに絞ってお伝えします。

 

体の各部

まず手からです。ぎゅっとこぶしを握りしめ、ひじを曲げて上腕三頭筋、上腕二頭筋と腕全体に力を入れ、数秒維持した後にゆるめます。両手まとめてできます。

 

次に足です。ひざ下は足首の曲げ伸ばしで力が入っていることが確認できます。ふとももはやや困難ですが、ひざを曲げたり伸ばしたりすればどこで力が入るかわかります。また、動かないようにしっかり手で押さえつけたふとももを、持ち上げたり広げたり閉じたりしようとすることでも、力が入っているかそうでないかがわかります。一度感覚をつかめれば簡単になります。慣れるまで片足ずつやりましょう。

 

次は腹筋。腹筋に力を入れるのは容易ですぐにできます。手、足、腹と、体はここまでで十分でしょう。力を入れたり抜いたりを何回か繰り返してみてください。

 

(※ここから先は可能であれば。手を頭の上で組んで胸を反らすと背中に力が入ります。続いて手を体の前で組んで前方に伸ばすと、胸に力が入ります。これらは胸と背中の筋肉を収縮・弛緩させられるだけでなく、ストレッチ効果もあってとても気持ちが良いものです。)

 

顔

最後は顔です。緊張すると顔が強ばっていますから、顔の筋肉の弛緩もリラックスには不可欠です。目をぎゅっとつぶったり、歯を食いしばったりして力を入れることができます。手で顔を覆えば人がいても案外できるので百面相を試してみてください。

 

長息(ちょうそく)呼吸法

心のリラックスの要は呼吸です。気持ちが落ち着いているときは呼吸が深く、心臓の鼓動・脈拍もゆっくりになります。それならば呼吸の方をコントロールすることで動悸を落ち着かせ、リラックス状態に近づけることができます。

 

ところが呼吸法はなかなかに難しい。例えば、4秒吸って4秒止めて4秒吐くなんていうものがあり、その4秒が6秒だったりとか、吸う止める吐くの振り分けが6秒2秒8秒だったりします。この息を止めるのは止息法といい、ヨガでよく行われるそうです。さらに腹式呼吸だの、腹より下の臍下丹田を使うとなると、ちょっとした修行で簡単に身につくものではありません。

 

吐く息だけを意識する

そこで、吐く息のみに意識を向けるようにしてみました。しかも時間を気にすることなく細く長く吐き切るだけという単純さです。息は口から吐きます。細く吐くには口の方が向いているからです。口をすぼめて細い息の束を吐くイメージ。束の直径5mm〜1cmくらいの感覚です。

 

最後まで均等な細さで吐き切るのが理想ですが、長いと息が苦しくなります。苦しくなる前に最後は口を大きく開けて一気に吐いてしまいましょう。苦しいと続けられませんから、うまく調整してください。

 

息を吸うのは自然に任せます。ただし、必ず鼻で吸うようにします。口で吸うデメリットは数多くあり、口内と喉が乾燥しやすいことで、口臭がひどくなったり感染症リスクが上がるといわれています。鼻は鼻毛があってフィルターの役割を果たしてくれるので、そのようなリスクが少なくて済みます。だから吸うときには鼻ということだけは忘れないでください。

 

息を吐き切れば次は自然に吸うことになるので、鼻で吸うこと以外、特に気にしなくても大丈夫。大きく吸わないといけないとか腹を膨らませないといけないとか余計なことは全て忘れます。当然息を止めるとか考えることも不要。再び息を吐ける準備が整うまで自由に吸って構いません。準備ができればまた細く長く吐き切ります。この呼吸法を続けていると心臓の鼓動も落ち着いてくるとともに、心も自然とおだやかになります。

 

よく深呼吸しなさいと言われましたが、深呼吸を何回も数分に渡ってすることはあまりしなくないですか。他のことができなくなりますし。この長息呼吸法なら続けようという意識がある限り持続できますし、何かをしながらでもできます。つまり勉強中、仕事中、さらには試験の最中でもできるところが優れています。

 

上級編

上達して余裕が出てくれば、意識を胸から下へ下へと移していき、お腹を膨らませて息を吸い凹ませして息を吐く腹式呼吸にしていくことをオススメします。これも息を吐くときだけお腹を凹ませることに注意すれば難しくありません。最終的にはへそ下の下腹部(丹田)にまで意識を下げられれば、姿勢も良くなって安定した呼吸をすることができるようになります。


自律訓練法、筋弛緩法、長息呼吸法と紹介してきました。私は今でも全て使っています。どれも使い勝手が良く、やればやるほど熟練して即効性が増し、質も向上します。

 

とりあえずすぐに始められる筋弛緩法と長息呼吸法を勉強や仕事の合間に始めてみてください。損することはありません。時間と興味があるなら自律訓練法もぜひ練習してみてください。ここまで読んでくださりありがとうございました。

tagPlaceholderカテゴリ: 大学受験, 勉強法, 2020年11月

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