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中学・高校  ·  2019/04/16

絶好調から一転、スランプに突入〜高2の成績

昼寝をするウサギとカメのウサギ

息子の高校1年次は、思い描いていた理想以上の成果をあげられて、正に絶好調と呼ぶにふさわしい良い時期でした。それがそのまま続けば、受験で苦労することはないだろうと家族全員余裕でいたことが思い出されます。

 

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しかしさすがは息子です。子育ての不安・心配という親の仕事を無くしてしまってはいけないと思ったのか、絶好調から一転、長い長い停滞期に入ってくれました。当時を振り返っていきたいと思います。

 

インデックス

  1. スランプに陥る
  2. ジレンマに悩まされる
  3. 高2の成績
  4. スランプの原因

スランプに陥る

 

絶好調時の違和感

高1の成績は絶好調でしたが、その3学期くらいから息子の学習姿勢について何となく違和感を感じるようになりました。やや勉強のペースが落ちているような気がしていたのです。それでも成績が申し分なかっただけに、多少の中だるみくらいはあるだろう、と深刻にとらえることはありませんでした。それどころか、勉強方法に熟練し短時間で効率よくできるようになったのかも、などと考えたほどです。それくらい結果に満足していたのでしょう。

 

そんな状態のまま高1は終了しました。春休みには数学の先取りなどをやってくれればと思っていたのですが、特に何をするでもなくいつの間にか高2になってしまいました。それでも、新学年が始まればペースをつかんでくれるだろうと楽観視していました。

 

ところが、高2になってしばらく経ち、落ち着いてくるに従い、明らかに勉強時間が減り、それが定着してしまいました。高2と言えば、本格的に塾や予備校に通う人も増えてくる大切な時期です。それなのに勉強時間が減るのはどう考えても良くないことです。

 

停滞期に入ったことが確定する

その頃には私の主導で立てていた予定も守らなくなっていました。年齢的には親の言うことを聞かなくなるのも当たり前で、遅れてきた反抗期かと思ったりもしました。しかし特に家族間の会話が減ったりということもなく、反抗的な態度も示しません。ただ、勉強に関してのみエンジンがかからないのです。

 

さらに悪いことに、元々好きなプロ野球でしたが、この年は特にハマってしまいました。中継しているときはすぐにテレビをつけていましたし、テレビを見ていなくてもネット実況をこっそり見る始末。応援する球団のほぼ全試合を追いかけていたと思います。生で試合を追うと3〜4時間は集中した勉強ができません。これは大きな誤算でした。

 

ジレンマに悩まされる

 

手をかけるか自主性を重んじるか

子供は未成年だということを考えると、厳しいルールを課して勉強をさせることは親の役目なのかもしれません。「勉強をしなさい」と言うことで形式的に親の責任を果たせるならば、そうすることで気が楽になります。

 

しかし元来、直接的に「勉強しなさい」とは言ってきていません。言ってもあまり効果がないだろうと考えていたからです。それに、親子間、家族間の関係はとても良好だったので、無駄なことをしてそれを悪くする必要はない、とも思いました。

 

子供が方向性を見失っているときに、何の策も講じないことは大人の責任放棄です。けれども多くの高校生の親がそうであるように、自主性を育てることも親の重要な役割です。

 

過保護に育てておいて、20歳になったら急に全部自分でしろというのは酷です。だから、ここらで手を離して自力でやらせるべきかと悩みました。しかしそれは、これまでの全てを台無しにしかねない賭けかもしれません。最終学歴が決まるまでは、自主性に目をつぶって面倒をみた方がよいのか。どうすべきか最適な答えは出せません。

 

決断

悩みに悩みました。そこで初心に戻って考えることにしました。息子が生まれた頃、あるいはそれ以前に決めていた子育ての方針を改めて思い起こしてみたのです。そうすると、目標としてきたことは、なりたい職業が決まったときに学力が原因で断念しなくても済むように、というものだったと再確認できました。その目標であれば、高1時点での息子の成績を見る限り、概ね果たせている気がします。

 

結果として息子には次のことを伝えました。

  • このままのペースではいずれ成績が下がること。
  • できるようになっていた習慣を取り戻すには倍の時間がかかること。
  • 行きたくても行けない大学が出てくる可能性があること。(まだ志望は決まっていません。)

これら起こり得る想定を助言として与えておく。これが妥協できるギリギリの判断でした。未熟とはいえども高校生。説明責任さえ果たせば、あとの判断は本人に委ねるべき。そう考えることにしました。意識的に少し子離れすることにした、ということになります。(それでも一般よりは子離れは遅いと思います。)

 

あとは息子次第です。いずれにせよ、このまま進めばやがて成績が下降するはずなので、目が覚めるのを待つだけです。ダメならダメで見守るしかない、と割り切る事にしました。

 

高2の成績

 

下降気味だが上位を維持

勉強をしなくなったと言ってもゼロになったわけではありません。高1の頃に比べて勉強時間が増えないといけないのに、目に見えて減ってしまったということです。試験前を除き、勉強時間は1時間程度でした。

 

それでも学校の成績はキープしていました。文理分かれましたが、定期試験等学内のテストでは、卒業後も仲の良い友人と1位を分け合っていました。

 

一方、模試では相変わらず好成績です。校内トップも取れています。そのうちのひとつ、河合塾・Z会共催 高2プレステージの志望校判定がこちら↓です。

 

一部大学名を削っています。ご容赦ください。見ての通り医学部が並んでいますが、この時点では医学部か東大理科Ⅰ、Ⅱ類で迷っていました。3校しか書けないから医学部で揃えたそうです。

 

この模試の4教科5科目(英数国理科×2)の偏差値は67.0でした。(高1の時の同模試、英数国3教科偏差値も67.0)

 

 

なかなか貯金が尽きない

勉強時間が減り、周囲は逆に本腰を入れ始めているのですから、いずれ確実に成績は下降するはずです。しかし、まだトップも取れているので、息子本人に焦りは全くありませんでした。外面の良い息子が面目を保てなくなるほどの成績でも取れば、尻に火がついたのでしょうけど。

 

どうせ成績が落ちるならもっと早く落ちてくれた方が、目が覚めるのも早くなって立て直しに時間がかけられるのに、とやきもきさせられました。

 

実は息子は本当は天才かもしれず、受験を最後までギリギリで逃げ切ってくれるのではないか、という期待をほんのかすか(1%くらい?)に抱きつつも、少しでも早く受験体勢に入ってくれることを待ちます。見守ると決めたものの、それは本当に辛いことだったんだなと痛感させられました。

 

 

スランプの原因

 

燃えつき症候群?

そもそもどうして勉強時間が半減するような状態に陥ったのでしょう。高2にして早くも燃え尽きてしまったのでしょうか。でもそれまでに、燃え尽きるほどに一生懸命に勉強したことはまだありません。コツコツと地道に勉強を続けてきただけで、特に勉強への情熱を燃やしたことはないと思います。何も燃やしていないのに、燃え尽きるなんてありえません。

 

それに、燃えつき症候群に陥ると全ての勉強から遠ざかってしまう印象を受けます。それに対し、息子は最低限の勉強はしていました。だから燃えつきは当てはまらないと思います。

 

次の目標を見い出せなかった

中学に進学したときに親子で立てた目標は、なりたいものになれる確率を上げるため、とりあえず東大を目指せる学力を付けることでした。その目安が学校内で頂点を取ること。そしてそれは達成されました。もしかしたら、この目標が思った以上に息子の心に響いており、その達成によって満足してしまったのではないでしょうか。私はこの可能性が一番高いと考えています。

 

もっとも、学内トップを最終的な目標と考えていたわけではありません。次には灘、開成の上位層に対抗できるようになってほしいと思っていましたし、息子にもそのことは伝えていたつもりです。目標は高く大きい方がいいですからね。ただそれは、息子の心に響くものではなかったようです。良好な関係の親子でも、何もかも意志疎通できるわけではないという好例で、親子は別人格なんだという当たり前のことを思い知ることとなりました。

 

息子のこの時点での志望は医学部、工学系、理学系の3つを考えていました。医学部はどこの大学というこだわりはほぼゼロでした。医学部以外の進路では東大を考えていたようですが、理科Ⅲ類を目指そうという気には全くならなかったとのこと。模試で志望校理Ⅲとに書くことはありましたが、シャレの範疇だそうです。

 

無理もありません。息子の学校から、知る限り(昔のことは不明)では東大理科Ⅲ類の合格者はいませんでした。先例がないというのは大きなことで、無意識のうちにブレーキをかけてしまいますから。先駆者となって慣例を打ち破ることは大変困難です。息子も例に漏れず、理Ⅲを目指すなんて大それたことという意識をもっていたようで、確かに息子の口から一度たりとも本気で理Ⅲ受験を考えていると聞いたことはありません。

 

それは私も同様でした。口に出したことはありますが、心の底からそう思ったことはなかったはずです。家族では唯一、息子の母親である妻だけがいけるんじゃないかと信じていたようですが、理3の凄さを知らないからそんな途方もないことを言えるんだと、私も息子も思っていました。

 

ところが実際は、学校内では息子に理Ⅲを期待する声はあったようです。大学進学後に判りました。進んだ大学で出会った同じ高校の先輩が息子のことを知っており、どうしてここの大学に来たのかと言われたようです。しばしば息子を話題にする先生がいたそうで、上の学年では名前が売れていたとのこと。

 

しかし肝心の息子の学年の担任団でそういう話をする先生はいなかったようで、期待されていることなど感じなかったというのは息子の談です。期待しているなら言葉にしてくれれば、外面の良い息子はきっと踊ったと思うのに残念です。

 

目指していれば理3に合格できたかどうかと言えば、天才的要素に欠ける凡人の息子にはやや荷が重かったと思います。それでもやる気になって高い目標を持っていれば、停滞期を経ることなく勉強を継続でき、もっと充実した受験体験が残せただろうと考えると、ちょっともったいない気がします。私達もいらぬ心配をせずに済みました。現状の進路について全然不満はないので全て笑い話ですが。

 

真相は不明

 何度かに息子に、どうしてあの時勉強しなくなったのかを聞きました。しかし本人にも原因はよくわからないそうです。受験をナメてしまったというようなことは言っています。

 

ただ、後悔していると言います。もっと上の大学に行きたかったとかいうのではなく、高2、高3でしっかり頭を使わなかったせいで、大学に入ってからの勉強が大変だからだそうです。おかげで受験勉強よりもずっときついとこぼします。やっぱり一度鈍った頭はなかなか元に戻らないみたいですね。

 

大学進学後は、完全に自力で勉強しています。心配していた自主性も、身についたと言って良いでしょう。十分結果オーライだと思います。

 

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