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About Us  ·  2018/05/31

天才の真似はできないが⋯

2020/12/18 加筆修正

まず当HPを見ていただくにあたり、ひとつ申し上げておかないといけないことがあります。息子は天才でも何でもないということです。天才でないただの凡人がやった方法ですから誰にでも真似ができます。

 

本当の天才は真似できない

そもそも天才ってどんな人でしょう。

 

私がイメージする天才は、幼少期から才能を発揮するような人達です。ギフテッドと呼ばれることもあります。天賦の才を神様から授かった(gifted)という意味です。彼らは特定の分野に突出した能力を持ちます。

 

数年前、小学生の数学天才少年をテレビで見たことがあります。小学低学年にして高校の数学を理解し、難しい数式を何本も連ねていく様子は圧巻でした。抽象的な数学の論理って小学生でもわかるものなのか、と衝撃を受けました。

 

そして、そのご家庭の教育から得られるものはないか注目しました。その番組からは、家に大きなホワイトボードがあるとか、知育玩具GEOMAGで遊んでいたとか、両親とも東大だとかいう情報が得られました。しかし考えてみると、それと同じ条件を与えられたとして、どれだけの子供が小学生で大学受験レベルの問題を解けるようになるでしょうか。ちなみに我が家でも小さいホワイトボードはありましたし、GEOMAGも与えてましたが、そのような天才にはなっていません。じゃあ、親の学歴でしょうか。いや、それだと東大出身の親の子の天才出現率はもっと高いはずです。結局、ちょっと参考にならないとの結論に達しました。

 

漢字検定1級に10才で合格した少年もいました。私は準1級持ってますからわかりますが、子供でも読み問題はできるでしょう。難読漢字は意味が分からなくても読めるからです。しかし書き問題など、意味もわからないと難しい問題もあります。1級ともなると概念的に意味が難しい漢字もたくさんあります。それができるのは、漢字を図形的に認識するのみならず、国語力も一定レベル以上ということです。通常10才では難しいはずです。6歳で10級を取って4~5年で1級までたどり着いたそうですが、こちらもやはり、同じ勉強法を採ることは難しそうです。

 

それらの天才に共通するのは、好きでやっているということ。好きこそものの上手なれ、ということわざもあるように、好きになれるのはそれ自体が素晴らしい才能です。普通の人は好きにならない数学などを好きになれるのは、まさに神様からの贈り物と言えるでしょう。そして、好きを強制することは困難なので、天才の真似はできないのです。

 

「天才」に近づくことはできる

では、こんな人がいたならどうでしょう。

 

理解力が高くわからないことが少ない。何でも少ない回数で覚えられて忘れにくい。1を聞いて5を知ることができる。高い思考力でじっくり時間をかければ難問でも解ける。

 

こんな人がいれば、ギフテッドのような本物の天才には及びませんが、世間では「天才」と呼ばれるくらいの評価は受けそうで、受験においては十分に無敵です。それは社会に出ても通用し、成功する可能性が高い。これくらいの能力の持ち主なら、別世界にいるわけではありません。同じ所を走っていて、遠くとも背中が見えているような存在です。見えているから努力次第で近づくことができるのです。

 

息子は間違いなく天才ではありませんでした。しかし教育によって、少し「天才」に近づくことはできました。

 

まず、瞬間の理解力は優れているとまでは言えませんが、じっくり考えれば大概のことは理解できるようになりました。物事の本質を見抜こうとする洞察力を鍛えたからです。

 

10を聞いたとき、最も大事な1を見つけられるようになりました。ただし1を聞いて10を知るまではいかず、3か4ぐらいでしょうか。これは人生経験が増えればもう少し伸びると思います。

 

また、短期的な記憶力を伸ばすことで、頭の中の作業スペースを広くなって処理能力が高くなりました。そのおかげで思考力が向上しました。また、覚えたことを長期間維持する方の記憶力も身に付きました。

 

これらは地道な努力で獲得してきた力です。そしてそれらは誰でも手にすることができる力です。

 

すごすぎないから尻込みしなくて良い

佐藤ママをご存じの方、大勢いらっしゃるでしょう。3人の息子さんを灘中から東大理Ⅲへ。さらに下のお嬢さんも洛南から東大理Ⅲに合格させたという、私の知る限りではお子さんの受験で最も成功したお母さんです。

 

理Ⅲというと天才ばかり100人集まっている印象ですが、本当にすごいのはその中でも数名程度と聞いたことがあります。佐藤さんもお子さん達は秀才タイプだとおっしゃっているので、それを信じることにしましょう。

 

佐藤さんはこれまでに何冊か本を出しておられます。(私は初期の著作“「灘→東大理Ⅲ」の3兄弟”を持っています。)また、テレビへの出演も多数されていますので、「佐藤式」の子育て方法は広く知られていると思います。

 

それは勉強のみならず、生活面に至るまでかなり細かく広範囲に約束事が決められたものです。プリントを何百枚も拡大コピーするとか、子供一人にカレンダーを2つ用意するとか、人によっては、聞いただけで難しそうと感じてしまいそうな内容が、これでもかというくらい含まれています。

 

そのようにちょっとハードルの高い面もある「佐藤式」ですが、受け取る側は、良いと思うところだけ、真似できそうだと思うところだけでも、参考にすべきです。成功するには成功者を参考にするのが一番だからです。「佐藤式」にはお手本にできるところがたくさんありますし、実際に私もいくつか取り入れました。

 

しかし中には、ただでさえ天才に生まれついた子供達に恵まれた上に親も尋常でない努力をしたからこそ手に入った成功である、と考える人もいるはずです。そうなると「佐藤式」には見習えるところが多数あるにも関わらず、ちょっと無理だと最初から逃げ腰になってしまうかもしれません。

 

さらに言えば、全員東大理Ⅲというあまりにすごすぎる結果に怖じ気付き、自分達とは別世界の話と決めつけて、はなっから無視するということもありえます。最高の結果を出した秀才一家の学習法はとても参考になるので、試してもみないことは大変もったいない。でも尻込みしてしまう気持ちもわかります。

 

それに比べれば、私の方式はハードルがかなり低くなっています。中学は灘なんていう天下一の学校じゃなく、よくある普通の中高一貫校です。大学も文句なしの最高レベルである東大理Ⅲからは確実にランクダウンした医学部です。かなり身近に感じられますね。全く怖じ気付く必要はありません。気楽な気持ちで読んでいただきたい。

 

ここを読んで参考になることがあればぜひ真似してください。また、わからないことはコメント欄に書いていただければ、可能な限り対応いたします。

 

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tagPlaceholderカテゴリ: 2018年5月, 教育論

コメントをお書きください

コメント: 2
  • #1

    山科敬子 (日曜日, 20 12月 2020 16:02)

    初めまして。いつも参考書にさせていただいてます。小学生3年生男の子なんですが、塾なしで頑張るつもりです。思考をきたえたいのですが短い文章読解力を鍛えるにはどうしたらみにつきますか?

  • #2

    管理人 (月曜日, 21 12月 2020 09:12)

    山科さん、ご質問ありがとうございます。短い文章読解力の「短い」に重要な意味があるとすると、1つの文の主語と述語を確実にとらえることです。主語と述語だけ抜き出せば、その文の要旨がわかります。小3ならまずそこだけはできるようにすることです。
     文章になったときには数個の文ごとに要約する癖をつけるのが良いですが、まだすぐにはできないでしょうから、ゆっくりあせらずいっしょに考えてあげてください。これから本格的に楽しくなってくる学年ですね。うらやましい。

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